タラノキ

 概要: 早春の新芽は山菜の王者と呼ばれるタラの芽。木肌にとげが多いが、メダラと呼ばれる品種や樹齢が高いものはトゲが少ない。繁殖力が旺盛であるので、新芽を取り切らない限りは枯れる心配は少ない。冬季に切った枝を水で栽培(下記参照)し芽出しをしたものが多く販売されているが、地植えのものとの味の差は歴然である。

主な利用方法

天ぷら  小さめの新芽は天ぷらにするのが王道

きんぴら  大きくなった芽は、炒めたあと、だし、醤油、砂糖で味付けしてきんぴらにする。

栽培の方法

栽培上の特性

 日当たりのよく水はけのよい場所が適している。

 挿し木で増やすことはできず、根を切り分けて株分けする。大きくすると管理がしにくくなるため、剪定を繰り返し、繁茂しないように留意する。

播種・移植・収穫・採種などの注意点

 春先芽吹く前の木の根を掘り起こし、根を5-7㎝程度に切断し、横向きに10cm程度に並べ、5㎝程度覆土する。萌芽したら、秋に掘り返し、一本ずつ切り離し、本植えする。畝幅は100㎝程度、株間は50-60㎝程度。

 一年目にできるだけ大きく育てること、除草がポイントとなる。

 収穫は早春新芽を取る。収穫後は下の方の大きな2-3芽を残して、切り戻す。

 立ち枯れ病が発生することがあり、発生株は排除する。

特殊な栽培法

 親木が芽吹く前、径2.5-3.5㎝程度の枝を切る。長さ15㎝程度に切りそろえ、水に浸けておく。

 やや深めの発泡スチロールの箱におがくずを詰め、そこから1㎝程度の側面に水抜き穴をあける。

 7-8㎝間隔で枝を挿し、十分な潅水を行い、温床などで地温を18-20度に上げる。新芽が出てきたら収穫する。