イネ・お米

 概要: イネは、もともと熱帯から亜熱帯の水辺に自生していた植物で、縄文から弥生時代に日本に伝わり、日本の食や生活習慣など日本文化の中心を形成する作物にまでなりました。

 栽培種としては、西アフリカの一部で栽培されているオリザ・グラべリマ以外は、すべてオリザ・サティバという種類で、ジャポニカ/インディカ、モチ/ウルチ、水稲/陸稲などの違いは性質の差異に過ぎません。

 

主な利用方法 (調理方法)

 

 日本ではほぼ共通化されたお米の調理法も、文化圏によって実は様々です。炊くというよりも煮ると言ったほうが近い調理法を取る地域や、蒸すのが一般的である地域もあります。また、使う調味料も様々です。

 食事として調理する以外にも、酒、みそ、みりんなどを作る際の麹の原料になったり、ポン菓子やあられ、おかき、米粉(上新粉、白玉粉)に加工されたり、お米は食生活の中に幅広く利用されています。また、種子部分のみならず、種皮にあたるもみ殻や、茎葉にあたる稲わらも様々な方法で生活や栽培に利用されています。

栽培の方法

 イネの品種や、栽培方針によって、様々な環境・方法で栽培されており、畑で栽培されていたり、種を直接播いたりする方法もありますが、日本では苗床にて播種・育苗したものを、水田に移植(田植え)する方法が一般的です。水田環境を維持するために、水路の整備や畦塗り、代掻きなどの多大な泥仕事を必要とする点も他の作物とは大きく異なります。ここでは、造成された灌漑用地にて、機械としてはトラクタのみを使うことを前提とした栽培方法を紹介します。

栽培カレンダー

播種・移植・収穫・採種などの注意点