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師もイノシシも

いつの間にやら12月。今年もあと残すところわずか。周囲の山は黄や赤に色づき、人気の少ないこの里に彩を添えてくれます。

 

 今年一年の作付けや収穫を振り返り、現在畑地の大改造中。堆肥や燻炭をすきこむとともに、高畝にして水はけの悪さに対抗できるようにしています。また、同時に使い勝手の悪かった25m長畝を3分割にして、大体10mずつの畝を立てて作業のしやすさを図るという、、、。 この辺りにずっと住んでいれば水はけの悪さや、土の性質などは「常識」として認識されているのだろうけれども、新参者はそうした基礎常識の部分がすっぽり抜けているので今夏は手探りでした。 周りの農家さんも人の作付けにアドバイスをするのは気が引けるらしく(これはこの集落に限らず、一般的な傾向とのこと)数少ないのですが、時々つぶやくように頂ける助言が貴重でいつも助かっています。

 さて、先日東京に行った際に手に入れた来年のカレンダーの中表紙。来年年男ということもあり、このイノシシに親近感を覚えています。まっすぐ走るけれども丸い地球。逆に走ってもゴールは同じ。今年は離職し、これまでとは違う道を歩き出しましたが、それでも自分の目指すものは変わっていないなとしみじみ感じています。ちなみにこの詩の作者の工藤直子さんは、仕事からの帰宅途中に「今日の晩御飯は何を作ろうか、あれをして、これをして、、、、」と考えながら歩いていた時に、「15分先のことを考えこんで、今目に入るものをきちんと感じていない。もっと今を生きなきゃ!」ということに気づかれたそう。私も来年のことを考えながらも、今を楽しんでいます。